読み易く質の良いレポートの書き方として、以下のことを上げておく。
プログラム+出力結果のみでは何をしているのか分かり難い。文章、図表、 数式などによる説明を入れること。
解析的な常識がないと無意味な数値計算をすることになる。
参考とした本などあれば明記する。ディスカッションした相手の名前も 入れる(これにより、単なるコピーレポートと区別できる)。
1つのパラメターに対する数値計算だけでは、誤差の評価どころか、 正しいプログラムかどうかすら怪しい(1点だけで正確なプログラムも あった)。パラメータを動かすことで、誤差全体の挙動を掴むこ とができる。
一般に有限回の数値計算では近似値が得られる。勿論演算量を大きくす れば近似が良くなるが、少ない演算量から良い近似が推定できれば効率 的であるし、桁落ち、丸め誤差などの悪影響も受け難くなる。
入力パラメーターが何で、その結果如何なる出力を得たのか明瞭でな いものは無意味な情報になる。入力も表示するようすること。
「理科系の作文技術」 木下 是雄 著、中公新書(480円 )
「数値計算の常識」 伊理 正夫、藤野 和健 著、共立出版(2400円)