「共形場理論と1次元量子系」, 川上 則雄, 梁 成吉著, 岩波書店
コメント:
(野村)
統計力学、物性基礎論に共形場理論を応用した本。
ベーテ仮設法(1次元量子(スピン、電子)系の厳密解)、朝永・ラッティンジャー
流体、ボゾン化との関連について書いているので、これらの専門分野の人が共形
場理論を学び利用する(その逆も)のに適している。
但し、ページ数制限のためか、
共形場理論の基本原理から学ぶと言う構成にはなっていない。そちらに関心のあ
るものは、別の文献に頼るしかない。また、これは「固体物理」の連載をベース
としているが、文献リストが元のものに比べ、貧弱になった印象を受ける(これ
もページ数制限のためか)。