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: Euler 法 : 常微分方程式の数値解法 : 常微分方程式の数値解法

常微分方程式の正規形

常微分方程式の問題は、常に1階の微分方程式の組に置き換えることができる。 例えば、2階の微分方程式

\begin{displaymath}
\frac{d^2 y}{d x^2} + q(x) \frac{d y}{d x} = r(x)
\end{displaymath} (1)

は新しい変数 $z$ を補助的に用いて、連立の1階微分方程式
$\displaystyle \frac{dy(x)}{dx}$ $\textstyle =$ $\displaystyle z(x)$  
$\displaystyle \frac{dz(x)}{dx}$ $\textstyle =$ $\displaystyle r(x)- q(x) z(x)$ (2)

に書き直すことができる。

一般に(多変数、高階の)常微分方程式の問題は、関数 $y^i,i=1,2,\ldots,m$ に対して、

\begin{displaymath}
\frac{d y^i(x)}{dx} = f^i (x,y^1,y^2,\ldots,y^m), \qquad i=1,\ldots, m
\end{displaymath} (3)

の正規形をした $m$ 元連立1階微分方程式に帰着する。 初期条件 $y^i(0)$ の組を与えると、これを数値的に解くことができる。



Kiyohide Nomura 平成17年6月6日