: この文書について...
: 現代の物理学 レポート問題 No.2
: 角運動量のシュウィンガー表示
調和振動子のコヒーレント状態は、消滅演算子 の固有状態として
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(5) |
定義される( は複素数)。以下では
と規格化する。
1.
パラメーター は
と振幅と位相に
分けることが出来る。この時、ハイゼンベルク表示で
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(6) |
を求め、これを利用して
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(7) |
を求めよ。
2. この状態に対して最小不確定性関係
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(8) |
を証明せよ。
3(粒子数の揺らぎについて)
に対し、
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(9) |
となることを確かめよ。従って、
で、平均個数
に
対し、
粒子数の揺らぎが である。
4.(これは問題ではない、解説である)
以上のようにコヒーレント状態の振幅とその揺らぎ
は平均粒子数と関連づけられた。では位相はどうか?
ディラックは、古典論での調和振動子の位相に関する運動方程式
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(10) |
と、量子論での調和振動子のハミルトニアン
から、
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(11) |
という交換関係が成り立つと類推した。
これから不確定性関係
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(12) |
がでる。前の問題の結果から、コヒーレント状態では位相の揺らぎ
が
で、 が十分大きい時には無視できる。
これがレーザーや超伝導状態の起源である。
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Kiyohide Nomura
平成13年7月12日