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電離層遅延

電波が地上に届くまでの伝搬経路には、地上約 $50 \sim 1000$ km の電離層と地球を取 り囲む大気の層があります。電波が電離層中を通過するとき、電子密度に比例し、電 波の周波数の二乗に反比例するある量だけ電波の速度が遅くなります。したがって, その遅延量を補正する必要があります。 また、電離層の性質は一定ではなく、昼と夜、太陽活動の活発化などで大きく変 動します。

電離層による遅延量を $D_{iono} {\rm [m]}$とすると、

\begin{displaymath}
D_{iono} = \frac{40.3 N_{e} }{f^2},
\end{displaymath} (17)

となります。 ここで、$f$ は電波の周波数、$N_{e}$ は経路上の全電子数です。

したがって、2周波以上の電波を使うと、電離層遅延量を測定することができ、補正できます。 1周波でも電離層遅延量を推定するモデルを作り、補正することで 50 % 程度電離層遅延の誤差を補正できます。



Kiyohide NOMURA 平成21年6月10日