K. Nomura and K. Okamoto: J. Phys. A, Vol. 27, pp.5773 (1994).
コメント: 相関関数と関連する (1+1) 次元の量子系の(有限系の)エネルギー
スペクトルに付いて議論した。massive な領域で2重縮退がある場合、BKT 転移
点上で SU(2) 対称性を持ち、
T. Giamarchi and H. J. Schulz: Phys. Rev. B, Vol. 39, pp.4620 (1989)
の議論を使うことができる。この場合、(BKT 転移線上で)対数補正まで考慮した
臨界指数が一致する物理量がある。したがってこれらの量の間での臨界指数(有
限系での
励起スペクトル)の交差を見ることで BKT 転移点を精密に決められ、また対数
補正の除去もできる。物理例としては、フラストレーションのある S=1/2 量
子スピン鎖を扱った。
さらに Massive な相の2重縮退は、扱った S=1/2 の系ではそれぞれ dimer,Neel
相に対応するが、この2つの相でのそれぞれの最低励起の交差を見ることにより、
2相の間の相転移線(Gaussian 転移)をきめ、ユニバーサリティークラスの確認
を行なった。