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: 参考文献 : 準天頂衛星システムについての意見 : QZSS の経済波及効果

QZSS のコストパーフォーマンス改善案

QZSS のコストパーフォーマンス改善は小手先では難しく,軌道設計から見直さ ないといけない.

  1. 長楕円軌道(モルニア軌道,ツンドラ軌道)の採用

    この軌道を採用すると,衛星の打ち上げ質量が軽量化でき,H-IIA/B からの複数 衛星投入でコストダウンが可能.

    長楕円軌道は GLONASS の将来構想 [12] で考慮されている.

  2. 12時間または8時間周期の軌道

    この場合,必要な衛星数は増加するが,衛星質量を軽くでき複数打ち上 げによるコストダウンで全体のコストはそれほど上昇しない.

    また,受益地域が日本のみでなく,12時間周期ではアメリカ東部,8時間周期で はイタリア+フランス南部)およびアメリカ西部を含むものとなり,商業的 および外交的なメリットが期待できる.

  3. カバーする領域を減らし,送信電力を節約して衛星を小型化する.

    地域航法衛星システムとしての割り切りである.



Kiyohide NOMURA 平成23年12月27日