以上の流れとは別に、 c=1共形場理論の不安定性について研究を行なった。 この研究では、スピン系でのXY相と強磁性に対応する相との転移について議論し、 スピン波速度及び臨界指数の相転移近傍での漸近的挙動を明確にした。これは、 電子系では小形等 [16]が扱った一次元 t-J模型での朝永・ラッ ティンジャー流体から相分離への転移に対応する。この近傍では超伝導相関が増 大するなど興味ある結果が得られているが、数値計算だけでは相分離が起こる 近傍での漸近的挙動について明らかにできなかった。論文 [14]で相分離近傍での物理量の漸近 的挙動について解析的予想をした。中村君との共同研究で、一次 元 t-Jモデルについて数値計算でこの予想を確かめている。